憧れの.....

岩手県岩手郡滝沢村出身

郡って何? ダサくない?
村って何?ダサくない?

この時点で、すでにコンプレックスの固まりに
自らの妄想で成り立ちつつあった少年おかべ君。

そんなおかべ君がどうしたらださい存在にならないのか?

と、勘違いして憧れたファッション業界。

お洒落に成れば、僕もダサくはないと。

その前に、ダサいってなんだ?
「ダサい」を変換していたら、
いきなり出て来た「駄作」という言葉。
きっと、これから生まれたのであろう、「ダサい」という言葉。

という当てずっぽもださいので、しっかりと調べてみたら、
「田舎」という言葉を"だしゃ"と読み直した上での
だしゃい=ダサい  みたい。全然違ったっす。。。

話は戻り、

岩手県岩手郡滝沢村出身の自分は、この時点で勘違いしていたのだ。
(きっと)


田舎生まれがダサい。とか
岩手県がダサいとか。
なまっている事がダサいとか。
ダサいに過敏にこだわっていたのだとおもわれ....。

ダサいって言葉を、全く気にしなく成ったら、
やっと"一丁前なおっさん"に成れるのかもしれない。(きっと)

そんな自分。

東京に出て来たのは18歳。
皆と一緒で、大学に進学する人もいれば、就職するやつもいる。
とりあえず上京して、アルバイトするやつもいれば、
夢を追っかけ、何かに成ろうとするやつもいる。

自分は、高卒で、東京の印刷会社に就職したので、
東京にやって来たのだけれど、
当初は、東京なんておっかなくって行くべきところではないと、
仙台あたりの専門学校に進学しようとしていた。

単にビビリであったのだけれど。。。。

そんな自分。こわごわと嫌々東京にやって来て、

やっと東京の生活に慣れた数ヶ月後、久々に地元へ帰ると、

「なっつかしい!岩手!超田舎じゃん!」

なんて、東京人ぶって、岩手を小馬鹿にしていた。

今思うと、それが「ダサいってことだべ!!」

と、自分に言い聞かせたくなるけれど、

その頃は調子がいいもんで、気がつくはずも無い若気ノイタリ。。


そんな自分、方言も意識して、なる早で治し、東京人たるものは?

と息巻いておった。

岩手には無い、ビームスに鼻息荒げに入店し、

ドキドキしながら、ビームスだ〜!なんつって、

渋谷店で接客を受け、欲しくもないオリジナルの
スタンドカラーの青いチェックのプルオーバーシャツを
買ってはひとり喜んでいた。

「俺、ビームスで服買った!」

って事が、カッチョイイ行為なのであった。


その当時、穴が空くくらいファッション雑誌を読みあさり、

お洒落に成れば、カッチョイイ!モテる!ダサくない!

って事にばっかりアタマがいって、

「お洒落!」ということよりも、「ダサくない!」

ということが重要だった気がする。


そんななかで、自分の感覚だけが確かであったのは、

ビームスの店員さんはとても洒落ている

という事であった。

それはユナイテッドアローズにも言える事だけれど、

セレクトショップの店員さんは、ずば抜けて洒落ていた。

素人でも感心するくらい洒落ていた。

お洒落ではなくって、"洒落ている"のだ。

洋服を心底解っていて、それを楽しげに着こなすセンス。

セレクトショップの店員さんは、憧れの存在であった。


今の自分はそういうお店の人と接する事が出来る立場になれたのだけれど、

改めて、当時のセレクトショップ、特にビームスの店員さんには

感心させられるくらいお洒落だな〜、と憧れた。

そんな自分が、やっとのこと、スタイリストとして駆け出した頃に

こっそりと掲げていた事は、

洋服の事に関して、とても詳しいビームスのスタッフ(セレクトショップ)

に、「良いねぇ〜!」って言ってもらえるようなスタイリングを作りたい!

なんてことを掲げてず〜っと仕事をしていたのだ。


それは、以前、先輩スタイリストの古田さんがポパイの巻末の連載で
同じようなことを言っていた事を 
この文章を書きながら今思い出した。
その連載を読んで、とても共感した覚えがある。

洒落の解っている
ビームスのスタッフに認められたい。
それがスタイリストとしての憧れなのであった。
その目標が、自分を育ててくれた部分もあった。

ビームスでモンベルを扱っているから
小馬鹿にしていたモンベルを見直し、
ビームスで知らないブランドを扱っているから、
そのブランドを質の良いブランドだと認識した。

エイスとか、ブルーナボインとかサイとか。。
(昔あった意外なコンセプトお店。B.E.)

ビームスのお陰で民藝にもに興味を持った。


今は、デカくなってしまって、
昔ほど斬新な魅力は若干少なくなってしまったけれど、
やはり、僕の中でのセレクトショップはビームスなのであったのだ。

っつうはなし。