リサイクルショップ


一生のうち、掃除機は何回買い直すのか?
一生のうち、エアコンは何回買い換えるのか?
最近、うちの電化製品に寿命が近づいてきているモノが多い。

買い替え時がやってきた。

 電化製品にそこまで執着が無いオカベケには、この買い替え時は、家計を含めとても苦痛だ。大手電機屋さんに出向き、どれがいいのかもよく解らず、見た目だけで選ぶわけにもいかず、何を買うか?どうにか決めて、やっと手に入れた一瞬だけ気分は良いが、そのあとは家の壁と同じようにただ家にたたずんでハイおしまい。
つまり愛着というものは特に湧くわけでもない。

今度は捨てる作業が面倒くせー。
冷蔵庫なんて、新しくなっても少しだけ良くなった使い心地に
気がつかなかったりもして喜びも少なく、だけど高いし。。


 そんな先日、掃除機と電子レンジを新たなモノに買い替えた。
レンジなんて2ヶ月ほど捨てるという行為をめんどくさがり、寝室の片隅に鎮座させっぱなしであったが、いい加減捨てないと!
と、
重い腰を上げ、リサイクルセンター(家電ゴミ収集所)に行こうとしたその途中、
ふと息子が、
「リサイクルショップあるじゃん!ここに売れば?」

なんてつっこまれ、主の俺は

「こんなオンボロ引き取ってくれやしないよ!きっと」

なんて、息子に言い返しつつもUターンをかまし、家族総出で、気にも留めてなかったリサイクルショップに足を運ぶ。
電子レンジと掃除機、使わなくなったその他電化製品を駄目元でワッセワッセと家族で持ち運び.....、

「これ引き取って欲しいんですけど......」

と使い古され過ぎたオンボロ家電を弱気な態度で店員さんに預けてみる。

元気な店員さん

「はい!かしこまりました〜!この番号札を持って少々お待ちくださいませ!」

 店内を見回して時間を潰してみる。ほぼ要らないモノばかり並んでいるが、なんかマシなモノはねえか?と物色してみるのもちょっとだけ楽しい。ほんのちょっとだ家だけど。

店内を一通り回って、奥さんを探していると老人夫婦が目の前を通った。見ると爺さんが古臭いデザインの、上からテープを入れるビデオデッキみたいな機械を両手に抱えレジに向かっている。後ろから婆さんが追っかけて「それでほんとうに大丈夫なの?使えるの?」心配そうに声をかけている。

爺さん、

「これはギャングではないから!わかってるってばっ!」

とせっかちにちょっと怒りっぽく言い返していて.....。
俺(えっ?ギャング??)なんて意味がよく解らずも店内を見回していてやっと爺さんのセリフの意味が理解した。
たまたま目に留まった商品に
「ジャンク商品のため特価」

と張り出されて売られていて、きっとあの爺さんは「ジャンク」と「ギャング」を見間違えていたのではないか?と気が付き、店内で一人思い出し笑いをしているタイミングで、査定が終わったというアナウンスが聞こえてきた。

お金取られちゃうんだろうか?なんて心配になりつつも黙って店員さんを見守っていると.....

「え〜、全部で10円でお引き取り致しますっ!よろしいでしょうか〜?」

と元気に言われ、家族で「まじで!」内心思いつつも奥さんと目配せをして静かにガッツポーズを決め、店外に出てから思いっきり喜んだ。
まさか、要らない家電を捨てるのにお金がかかるもんだとばっかり思っていたから、10円で引き取ってくれるなんて!ちょー嬉しい!


長男坊のお陰だ。お礼にその10円を手渡した。

リサイクルショップ侮れねえな。次は何持って行こうかな?

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