リアルどうぶつの森の時代

 都会だって地方だって、とっくに気がついていたことなんだろうけれど、
あまり何にも考えて来ないでいた。というか?身の回り先輩たちばかりと
接して来たからか?ご近所付き合いのほぼないマンション暮らしだったからか?
自分の親の様子しか解っていなかった。。。。

実際、過疎地域に足を踏みこんでみて、高齢化の問題がより深刻だとわかってきた。

製材所で働いてみて、今の働き手(60オーバー)がいなくなりそうな
いろんな工場や会社、農家などがいっぱいありそうだってこと。

高齢化が大問題化している『林業』の世界で働きたい!
と思うようになったのだけど。。。その川下にある、製材所もしかり、
大変だってことは、お手伝いしたことでやっとわかった。


先日も、住み始めた町のとある製材所のお手伝いに行ってきたんだけれど。。

工場長的立場のおじいさんは、膝にサポーターをつけていて
ぎこちなく歩いて作業してた。先月は元気だったのに。
仕事中に痛めてしまったみたいで。。昨日行ったら、
まともに歩くことができないでいた。まじかー.....。

でもその大先輩が機械回してくれないと、製材の仕事も回らないってことは
お手伝いレベルでもわかったことで。。。

この人の技術が継承されないと、この工場はどうなってしまうんだろうか?
なんて考えながら、黙々と木材を加工し続けていた。

他の従業員って言っても、3人で50オーバーもしかしたら60過ぎ?!

男性2人、女性1人、その人たちとはあまり関わらない、50過ぎのおじさんが、
運搬&管理を担当していて、あまり仲が良さそうではなかったのも気になった。

社長も現場で働いてはいるが、工場長との確執?というか、仲が良く
みんなで働いているという雰囲気は感じられない。

俺なんかに何かできるだろうか?

なんて思ってみたけれど、ただ渡された仕事をこなすことしかできない自分。
だから、手伝い程度に参加させてもらっている俺に何ができるいか?
余計なお世話でしかできないだろう。

ここで働くことを決め、担い手になる他ないのかなとも考え込んでしまった。
少しだけ。。

実際それが理想なのかもしれないが、俺は林業を学ぶために移住したと
決めているからそんな簡単に口が出せる立場ではない。


しかし、日本の技術ある高齢労働者が、あといくつになるまで働けるのか?
その担い手が激減している、またはいなくって、
技術を継承されないまま廃業。なんて工場がどんどんいろんなところで
増えていってしまっているんだということがよ〜く分かった。
すでに廃墟化している工場が町内にはいくつもある。
空き家問題と一緒だ。

日本の自給率はさらに下がっちまうんじゃないか?
なんて思わされてしまった。ただでさえ低いのに。

東京で、コロナのために家でゴロゴロ自粛していた2ヶ月半。
動画ばかりみて、子供らは"どうぶつの森"ばかりやって。。。。
コロナ関係なくても、適当に仕事して、適当に稼いで、適当に遊んで、
なんかしっくり来ていない暇な時間があまりにも長かった。
俺の生活。。くすぶっているなあっ なんて感じながらも
あのまま都会生活を続けていたならば、俺はもっと腐っていただろうと思う。
あくまでも俺の性格上の話。。。。


そんな自粛生活をし続けているならば、早く動いて、こういう人たちを
少しでも早くからお手伝いできていれば
ちょっとでもお役に立てたのかなあ?よかったのかなあ?
なんて思ってみたりもした。
今やっとここに来れたから思えること。

来たばっかりの俺が言える立場ではない。

しかし、遠慮なく放っちまうならば、

ただでさえ余っている仕事、必要なの?と思えるインドアな仕事をこなしている
都会(決して東京ばかりではなく)に住んでいる人たちこそ、
今なら地域おこし協力隊なんてプロジェクトもあるわけだから、
移住しやすい環境下にある。

各都道府県や市町村、過疎地に引っ越して、地産地消ができる仕事に就いて
技術ある高齢者の担い手になれたなら、日本も外交しなくても昔暮らしのように
自国のみで食っていけるんじゃないのかな?

都会の便利な仕事で小金稼ぐよりも、そんな大先輩が築いていた仕事
(あくまで地産地消に結びつく仕事のみ)
はいっぱいあるみたいだし。

そういう必要で自給という意味で、
重要な生業を担っていかないといけない最後の時がやって来ちゃったんだと思う。

コロナがきっかけを作ってくれたのかもしれない。

まじ都会(東京ばかりではない。地方都市含めて)でくすぶって生きてるならば、
今からでも、地域おこし協力隊なんてもの使えば、
結構簡単に移住もできちゃうのが今な訳だから、

過疎化された地方の、自国内で自給していくためには
残していくべき生業的仕事にシフトチェンジして、
高齢者からバトンタッチさせてもらって、今の若者の感性で
日本国内の自給を増やしていくことは、将来の自分ら、子供らのためにも
とっても重要な新たな日本の生き方なんじゃねえのかなと。
新しい江戸時代的鎖国的暮らしとでも言おうか?

"どうぶつの森"の世界をリアルにやるべき時が来たってことだとも思ったり。。。
それもコロナが教えてくれたって思ったり。。

うちの子供も、もう進学したくなければ、しなくていいから、どこかの田舎で
身体使って働く方がもっと豊かに暮らして生きてけるのかとも思っちまう。
つーか、まじでこれから、いかに身体使って働くか?ってことが大切かと。

小さな製材所でお手伝いをしながらも、思ってしまった。

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